「なんで男女の性差が元々あんのに、αだのΩだのまであるんかなぁ」
「俺はそれを人間という種の危機感が生み出したものだと考えている」
「……はぃ?」
「自然の営みに任せては、種として生き残れないと感じたんじゃないか」
「誰が」
「さぁ。神様か、それとも人間の種の本能という奴か」
「なんかいきなり変な話になったな……」
「だって考えてもみろ。αとΩのつがい関係とかって、露骨にあれだろ、αの優秀な遺伝子を何としてでも残そうとする仕組みだろ」
「まぁ、うん」
「優秀な遺伝子が多く次代に継がれれば、人間という種はその分強くなっていく。その強化の手段として、何者かの意志によって繁殖という観点において進化した人間・αとΩが生まれたと考えればそれなりに納得がいかないか?」
「えーと。αとΩは、俺たちβとはそもそも違う、ってこと?」
「可能性はある。今は比率少ないけど、そのうち増えてきたら新たなヒト属として明確に区別され始めるかもな」
「……そしたらβも、今のΩみたいに虐げられたりすんのかな」
「まぁ、αの比率がβに近づいたらそうなるかもな。ただ、そうなるとしてもまだまだ先の話だ。優秀な遺伝子同士が、互いの食い合いをはじめないとも限らないわけだし……というかこれ、そもそも全部机上の空論だって」
「……だからなんでお前αじゃねーの……?」
「さぁ?」
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
「しかし、なんでΩなんだろ?」
「突然どうした」
「いや。αとβはわかるんだ。一番最初と次だから。でもさ。なんでそこでいきなりΩまで飛ぶのかなと。良く知らないけど、Ωって最後なんだろ?」
「そんなこと言ったら血液型だってABOじゃないか」
「あ、そっか。ABO……」
「あるふぁ、べーた、おめが……?」
「あ」
「あ」
「それか!」
「それかも」
「やべぇすげぇ! なんか大発見した気分!」
「でもOって他にオミクロンってあるけどな?」
「あれ!?」
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
「まぁ、なんだ」
「うん」
「優れた遺伝子持ってるわけじゃなし、そもそも子供作れないけど、これからもよろしく」
「あはは、それこっちのセリフだぜ相棒」
「俺はそれを人間という種の危機感が生み出したものだと考えている」
「……はぃ?」
「自然の営みに任せては、種として生き残れないと感じたんじゃないか」
「誰が」
「さぁ。神様か、それとも人間の種の本能という奴か」
「なんかいきなり変な話になったな……」
「だって考えてもみろ。αとΩのつがい関係とかって、露骨にあれだろ、αの優秀な遺伝子を何としてでも残そうとする仕組みだろ」
「まぁ、うん」
「優秀な遺伝子が多く次代に継がれれば、人間という種はその分強くなっていく。その強化の手段として、何者かの意志によって繁殖という観点において進化した人間・αとΩが生まれたと考えればそれなりに納得がいかないか?」
「えーと。αとΩは、俺たちβとはそもそも違う、ってこと?」
「可能性はある。今は比率少ないけど、そのうち増えてきたら新たなヒト属として明確に区別され始めるかもな」
「……そしたらβも、今のΩみたいに虐げられたりすんのかな」
「まぁ、αの比率がβに近づいたらそうなるかもな。ただ、そうなるとしてもまだまだ先の話だ。優秀な遺伝子同士が、互いの食い合いをはじめないとも限らないわけだし……というかこれ、そもそも全部机上の空論だって」
「……だからなんでお前αじゃねーの……?」
「さぁ?」
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「しかし、なんでΩなんだろ?」
「突然どうした」
「いや。αとβはわかるんだ。一番最初と次だから。でもさ。なんでそこでいきなりΩまで飛ぶのかなと。良く知らないけど、Ωって最後なんだろ?」
「そんなこと言ったら血液型だってABOじゃないか」
「あ、そっか。ABO……」
「あるふぁ、べーた、おめが……?」
「あ」
「あ」
「それか!」
「それかも」
「やべぇすげぇ! なんか大発見した気分!」
「でもOって他にオミクロンってあるけどな?」
「あれ!?」
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「まぁ、なんだ」
「うん」
「優れた遺伝子持ってるわけじゃなし、そもそも子供作れないけど、これからもよろしく」
「あはは、それこっちのセリフだぜ相棒」
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