#リプ来たキャラごとに今思いついた書く予定なんてひとつもない小説の一部分を書く
リクエストは笑子さんより。ありがとうございました!
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「俺、実は今卯月と付き合ってんだ」
――そう仲間たちに告白するのには、決して少なくない勇気を必要としたというのに。
「はぁ、そっスか」
「そんなのとっくに知ってたー。花村センパイずるーい!」
「ていうかばれてないと思ってたの……?ぷぷっ」
「あ、ちょっと花村!雪子のツボ入っちゃったじゃんどうすんの!」
仲間たちのリアクションは総じて、なんだか冷たいものでした。
「……あの、何この反応」
「あぁ……えっと、申し訳ありません、花村先輩。僕たち、その、皆薄々は感付いていまして……」
「何それ!?」
完全に初耳だ。っつーか、なんでこっちの方が驚かされてんだよ!?
「え、なんで?! そんな分かりやすかった!?」
「まぁ、先輩がたが特別に仲良いっつーのは知ってましたけど、それにしたって距離近すぎだろと」
「卯月センパイ、花村センパイにだけは遠慮しないしねー」
「……ま、そんなわけで。今更あたしたち、アンタたちの関係についてどうこう言う気はないよ。二人とも大事な友達、そこは変わんないから」
「そ、そっか……」
容赦の無い物言いに、けれど、ものすごく安堵する。
最悪縁を切られるんじゃないか、なんてそんなことを考えていたのだけれど、そんな心配は完全に杞憂だったようだ。
否定することなく、あるがままを受け入れてくれる。それがどんなに嬉しいことか。
やっぱりみんな、凄くいい奴らばっかりだ。
……そう、思ったんだけど。
「けどでも、面白くはないよね。私、在原くんに振られてるし」
「あたしだってそうだよー、今も卯月センパイ大好きなのに!」
「こんなガッカリに負けたかと思うとなんか腹立つよねー。そこはあたしも同意するわ」
「え」
天城と里中とりせの不穏な発言に、そそくさと立ち上がった完二と直斗が揃って俺に同情的な視線を向けてきた。
「それじゃあ花村センパイ、俺らこれで失礼するっス。修羅場はごめんなんで」
「え!?」
「ご武運を」
言い残してすたすたと二人は去っていく。残されたのは、怖い目をした女子三人と俺だけだ。
「さて、そんなわけで」
「花村センパイ」
「覚悟はいいかな?」
……俺、生きて帰れるだろうか。
リクエストは笑子さんより。ありがとうございました!
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「俺、実は今卯月と付き合ってんだ」
――そう仲間たちに告白するのには、決して少なくない勇気を必要としたというのに。
「はぁ、そっスか」
「そんなのとっくに知ってたー。花村センパイずるーい!」
「ていうかばれてないと思ってたの……?ぷぷっ」
「あ、ちょっと花村!雪子のツボ入っちゃったじゃんどうすんの!」
仲間たちのリアクションは総じて、なんだか冷たいものでした。
「……あの、何この反応」
「あぁ……えっと、申し訳ありません、花村先輩。僕たち、その、皆薄々は感付いていまして……」
「何それ!?」
完全に初耳だ。っつーか、なんでこっちの方が驚かされてんだよ!?
「え、なんで?! そんな分かりやすかった!?」
「まぁ、先輩がたが特別に仲良いっつーのは知ってましたけど、それにしたって距離近すぎだろと」
「卯月センパイ、花村センパイにだけは遠慮しないしねー」
「……ま、そんなわけで。今更あたしたち、アンタたちの関係についてどうこう言う気はないよ。二人とも大事な友達、そこは変わんないから」
「そ、そっか……」
容赦の無い物言いに、けれど、ものすごく安堵する。
最悪縁を切られるんじゃないか、なんてそんなことを考えていたのだけれど、そんな心配は完全に杞憂だったようだ。
否定することなく、あるがままを受け入れてくれる。それがどんなに嬉しいことか。
やっぱりみんな、凄くいい奴らばっかりだ。
……そう、思ったんだけど。
「けどでも、面白くはないよね。私、在原くんに振られてるし」
「あたしだってそうだよー、今も卯月センパイ大好きなのに!」
「こんなガッカリに負けたかと思うとなんか腹立つよねー。そこはあたしも同意するわ」
「え」
天城と里中とりせの不穏な発言に、そそくさと立ち上がった完二と直斗が揃って俺に同情的な視線を向けてきた。
「それじゃあ花村センパイ、俺らこれで失礼するっス。修羅場はごめんなんで」
「え!?」
「ご武運を」
言い残してすたすたと二人は去っていく。残されたのは、怖い目をした女子三人と俺だけだ。
「さて、そんなわけで」
「花村センパイ」
「覚悟はいいかな?」
……俺、生きて帰れるだろうか。
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